クライヌリッシュ14年

クライヌリッシュ14年

クライヌリッシュ14年 46℃
Clynelish 14-year-old 53.2℃
香り:B
味 :B
入手:A
総合:B

今年は日の並びが良く長めの夏休みでしたね。私も田舎の草むしりや虫探しに勤しんでいました。まさか、アシナガバチの巣と一週間共にするとは思わなかったですが、幸い、被害はなかったです。

さて、今回はハイランドモルトで最も有名な銘柄ではないでしょうか。クライヌリッシュ14年のレビューをしてみたいと思います。

ファン多きウイスキー

クライヌリッシュ14年は良くウイスキーの要素が全て詰め込まれた銘柄と言われており、ウイスキーラヴァーの方々にも多くのファンがいます。又、様々な要素ゆえに苦手な方が多いのもまた特徴ですね。

クライヌリッシュ14年を製造しているのは北ハイランド地方にあるクライヌリッシュ蒸留所です。

元々は海岸沿いの「ブローラ」という街のブローラ蒸留所が始まりなのですが経営難等があり、約14年程で閉鎖したそうです。クライヌリッシュ蒸留所はブローラの街に出来た第二の蒸留所になります。

因みに、閉鎖したブローラ蒸留所は現在再稼働しておりますが凄まじいお値段で手が出ません。

クライヌリッシュ蒸留所はオフィシャルボトルはこの14年のみをリリースしており、たまに、販売元のディアジオからスペシャルリリースが出るくらいで他はボトラーズでしか手に入りません。

というのも殆どの原酒はブレンデットウイスキー用に出荷されてしまうんですよね。そう、世界一有名なブレンデットウイスキー「ジョニーウォーカー」のキーモルトに使用されているんです。

味わい深く、トロントロン

グラスに注いでみると薄めの琥珀色でバーボン樽がメインであるのが良く分かります。

46℃と少し高めの濃度の為、注ぎたてはツンっと来るのですが直ぐに華やかな花の香りと特有のハチミツ系の甘い香りが広がります。

ハチミツというとハイランドパークが出てくるのですがヘザーハニーとはまた違い、ハイランドのウイスキーにみられる少しトロっとした甘い香りになっていますね。

ヘザーハニーは甘い香りの後に草っけのあるミントみたいな香草のニュアンスがあるんですが、こちらはそのままずっと蜜ですね。

ストレートで飲んでみると香りの印象そのまま、甘さとトロミが広がりかなり、フルボディなお酒ですね。意外と46℃のアルコール感は無く甘味が勝つのですがボディの厚さでヘタレないのがいいですね。

ここで問題が出てくるのですが、クライヌリッシュ最大の特徴でもあるワクシーが私は苦手みたいです。

「ワクシー」とはウイスキーの特徴の一つで脂っこいとか、べたつきを感じるときに使います。このワクシーが癖になってハマってしまう方が多いのがクライヌリッシュなのですが、私にはどうも「絵具を出した時の油の匂い」が後味になってしまってキツかったです。

このワクシーなのですが、クライヌリッシュ蒸留所特有のニュアンスらしく、一説にはポットスチルのネックの洗浄が行き渡らず出てきた油分などと言われていますね。

てことはロットによってはワクシーが弱いものもあるのかしらん?

今回はストレートのみだったので色々試してみたいと思います。

この余韻が乗り越えられれば、香味共に大変素晴らしいウイスキーであることは間違いなくまた、現在14年物では比較的手に入りやすい価格でもあるので、お勧めの銘柄の一つではあります。

シンボルマークのラベルの山猫も可愛くてお洒落ですし家に飾るのにいいボトルではないでしょうか。


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