マッカラン レアカスク 43℃
Macallan Rare Cask 43℃
香り:A
味 :A
入手:A
総合:A
今回は珍しくスタンダート品でないものをレビューしていきたいと思います。数年前まで小山駅ビルの半地下部分に酒屋さんがあったんですよ、ちょっとだけ試飲出来たので気になった2銘柄の御紹介です。
洗練されたロールスロイス
16種類ものシェリー樽を使用し、その中には30年越えの熟成された原酒も含まれているということで希少な原酒を使用していることから「レアカスク」の名前が冠されているマッカラン、ノンエイジ品とはいえ期待が高まる一品です。
その中でもさらに厳選されたものには「ブラック」が付くのですがそれはまた別の機会にチャレンジしますね。
さて、マッカランはスタンダートクラスの12年までしか飲んだことが無かったのでマッカランはロールスロイスというよりアルコールバチバチのスポーツカーの印象何ですよ。
1ショット程注いでもらうと、シェリー樽由来の濃い琥珀色でとてもきれいです。
まずは、香りから近づけてみると甘いナッツ系の香りが広がって奥にカカオ系のちょっと粉っぽい香ばしい香りがついてきます。硫黄っぽさは全くなく、これだけでかなり上質なシェリー樽の原酒が使われているのが分かりますね。
飲んでみると、開けたてなのかアルコールのアタックが少々あるのですが直ぐにチョコレートのような甘さと、原酒の香ばしさが広がります。
試飲の為、長々と滞在するわけにはいかないのでピッチが速くなってしまうのですが、アルコールのアタックに慣れてくると奥からレーズンの果汁感が出始め、コクが出てくるように感じました。
兎に角、12年とは全くの別物で口当たりがとてもスムースに飲めてしまい、余韻が心地よく残ります(余韻はそれほど長くはないのは短熟もふくまれてるから?)これだけ円やかですとロールスロイスと言っても不足ないのではないでしょうか。
家にストックするにはちと価格の折り合いがつかない為、これに限らずマッカランは外の飲み物かなっては思っています。
グレンマレイ 24年 ピアレス
Glen Moray 24-year-old 53.2℃
香り:A
味 :A
入手:C
総合:A
伝統あるボトラーズの雄
さあ、私にとって初めてのボトラーズです。
しかも、超有名処のダンカンテイラーのフラッグシップであるピアレス・コレクション(現在は後継のダイメイションズがフラッグシップですね)からの一本です。
ピアレス・コレクションはダンカンテイラーが選りすぐった21年以上の熟成された樽からカスクストレングス、ノンチルフィルター、ノンカラーリングといった原酒そのままの状態でシングルカスクのボトリングを行ったという拘りの一品たちです。
実はピアレス・コレクションのラベルって私の好みドストレートでずっと気になってたんですよね。因みに、このボトルは1986年の10月に蒸留して2011年の3月に246本ボトリングした166本目のボトルってことですね。まあ、一桁代は関係者向けですので普通の流通ものです。
最良の原酒、最高の樽
注いでもらうと薄い琥珀色で24年熟成ではありますが、ノンカラーリングであることが良く分かります。注いだ傍から華やかな黄色系の花の香りが広がりますが次第に柑橘類のようなちょっと爽やかニュアンスに変化していきます、53.2℃もありますので超熟ではありますがアルコールのアタックが強く酒質がへたってはいませんね。グレンマレイは未経験なのですが、リッチな香りは特徴なのでしょうか。
では、味の方は如何でしょうか、口に含んだ瞬間、スパイシーな痺れが舌の上を走りました。アルコールのアタックが強いのもあるのですが、アルコール感では無くスパイスの様なピリピリ感が感じるんですよね。
これは、実は以前1度だけ経験しているのですが、スプリングバンク21年のフラゴンボトル(陶器ボトル)をテイスティングしたときにも感じたんですが、抜群に良い原酒にある特徴なんですかね。
風味の方はとても素朴で麦芽系の香ばしいクラッカーの味が広がります、樽はバーボン樽なのでしょう、原酒にぶつからず、お互いが引き出して最良の原酒、最高の樽って感じがします。余韻にピリピリ感が残って心地よくいつまでも、口の中で転がしたくなる一品ですね。
ボトラーズは様々あるので、それこそキリがないですよね。
ボトラーズは一期一会、同じテイストには巡り逢えませんがダンカンテイラーのダイメイションズはいずれ1本抱えたいと思いました。
今回、2銘柄のハイクラスなボトルを経験しましたが、何れも良いもの使ってるなあって実感があり、マッカランは非常に滑らかスムースで飲みやすく、グレンマレイは突き抜けて刺激的で魅了されるボトルです。ますます、ウイスキー探訪が楽しくなってしまいますね。
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